炎上事例/デジタル・クライシス事例

ハートフルなCMが「炎上」騒ぎに。
CMのプロモーション効果を高めるために、企業が取るべき対策は?

企業にとってCMは、自社のブランドイメージ形成や商品のプロモーションを効果的に行うための重要な手段です。
ただし、その効果を最大限発揮するためには、限られた時間の中でできるだけ多くの消費者の心にメッセージを届ける必要があります。

一方で、さまざまな生活環境に身を置く視聴者が1つのCMから感じ取る印象は、まさに千差万別です。
価値観の多様化が進むなか、インターネット上では連日のように、SNSなどを通じた「炎上」のニュースが報じられています。

まさに、誰もが思ったことを簡単に発信できる時代ならではの現象で、身近なCMに対する意見や感想が投稿されることも少なくありません。特定のCMに対する否定的な意見が多数寄せられれば、そのCMは放送中止に追い込まれ、制作費用を回収できない事態に陥ることも考えられます。

費用ばかりでなく、多大な労力と時間を掛けて制作したCMを無駄にしないためにも、「炎上」が起こらないようにすること、その反応や効果を冷静かつ正確に把握することが必要不可欠なのです。

以下、実際に起こった事例をご紹介します。

大手メディアが報じた「炎上ニュース」

これは、大手食品メーカー『カゴメ株式会社』が制作したキャンペーンCMをめぐる事例です。

2019年6月16日、父の日を記念して放送されたCMは、不器用な父親が娘にとって「かっこいいパパ」になろうと奮闘する姿を描いたものでした。最後に娘を優しく抱き締めるシーンが印象的なCMはハートフルな内容に見えましたが、放送開始後にSNSで「炎上」が発生し、複数の大手メディアがSNS上の「炎上ニュース」として取り上げました。

CMに対するネガティブな意見には「上から目線」「女尊男卑」といった痛烈なものが含まれており、CMのハッシュタグ「♯カッコイイおとうさんのじょうけん」を、「こんなおとうさんは嫌だ」という大喜利の題材として揶揄する者もいたのです。
「炎上ニュース」は5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などの電子掲示板でも話題に上ったほか、社名検索時のトップページに表示され、社員はもちろん、多くの消費者も目にする事態となってしまいました。

「CMの炎上」は事実だったのか

しかし、「父への感謝を伝えたい」というメッセージを込めたこのCMは、本当に「炎上」したのでしょうか。

いくつかの批判的な意見を目にしたメディアが「炎上」と騒ぎ立てただけではないか?
そうだとしたら、それだけの理由で今回のCMは失敗だったと判断してしまうのは浅薄ではないか?

そんな疑問を抱きつつ、CMのメッセージを好意的に受け止めた視聴者も多いはずだと考えた弊社は早速、世の中の反応を正しく知るべく事実関係の調査に乗り出しました。

調査は以下のような内容で行い、その結果、驚くべき事実が判明しました。

調査方法

正しい統計データから分かるCMへの批判の少なさ

1,169件のツイートの内訳を見ると、CMに好意的な意見は652件に上り、全体の半数を超える56%を占めました。
一方、批判的な意見は413件(35%)でした。

調査結果

※自社調べ

この批判的な意見413件をさらに細かく分析してみると、何と、CMそのものへの批判的な意見は、わずか24件(全体の約2%)しかなかったことが分かりました。

批判的な意見の多くは、CMそのものへの批判とは言いがたい内容でした。
413件のうちの389件が「こんなお父さんは嫌だ(笑)」というような悪質な大喜利や「いいお父さんの条件:うちの夫以外」などといった夫や父親に対する不満であり、CMそのものを否定的に捉えた意見はたったの24件でした。

「父の日に感謝を伝えたい」というCMの趣旨に賛同する意見の中には「父親役の俳優に泣ける」「我が家の父が一番」といった心温まる声が多かったことも分かり、ネガティブな印象の「炎上ニュース」は、批判的な意見の数が肯定的な意見を上回ったかのように報道された、事実誤認の一方的な記事だったということが証明されたのです。

一連の調査を通じて考えさせられたのは、正しい統計データを把握することの重要性でした。

世の中の反応を見誤ることなく認識して社内で共有すれば、次回のCM制作に生かすことができます。CMを放送するたびに統計データを蓄積することで、過去のプロモーション活動と比較した分析も可能になります。

さらに、一部の意見だけでなく、発信者全体の意見を吸い上げるという姿勢や仕組みが広がれば、仕事の成果を売り上げなどの数値で可視化しにくい社員に対する、適切な評価や査定にも役立ちます。

プロモーションに必要なのはクレーマーを見極めること

企業にとって、最良のプロモーション活動とは何でしょうか?
言うまでもなく、自社の製品やサービスをたくさんの消費者に知ってもらい、購買意欲を喚起することです。

製品のセールスポイントをアピールするだけでなく、良好な企業イメージを醸成する役割も担うプロモーション活動に、クレームは大きく影響します。しかし、さまざまな意見を気にしすぎるあまり、訴求効果の低いCMを作ってしまえば本末転倒です。

ネットやTVなどからあふれ出る情報の価値を正しく判断し、使いこなさなければならないのは、消費者ばかりではありません。
SNSの普及で消費者も自由に情報を発信できるようになった今、プロモーション活動に実施する側も玉石混交の情報の価値をはかりながら仕事を進める必要があります。クレームになりかねない意見がどれくらいあるのか、そのまま進めた場合にその意見が多数派になるのか、あるいは問題ない程度なのかを見極めることが大切です。
そのために求められるのは、必要に応じて客観的な情報を集めて分析し、根拠のある統計データとして組み立てる取り組みです。

ネット上で大量に配信されるニュースへの対応も同様でしょう。
今回のケースから読み解けることは、CMを見た人の反応があたかもネガティブなものばかりだったかのようなネット記事を鵜呑みにせず、正しくSNSユーザー全体の投稿を分析することが大切だったということです。

正確に情報の価値を判断してプロモーションに活かすためには

例え大手メディアが配信したニュースでも真実とは限りません。事実関係を冷静に判断できる社内体制を構築しておく必要があります。
しかし、声なき声を含む世の中の意見を正確にすくい取るのは、容易ではありません。まして専門的なノウハウを持たない企業にとっては、雲をつかむような作業に思えることでしょう。

シエンプレのモニタリングシステムは、ネット上を飛び交うさまざまな世論を収集した上で正確な統計データを作成し、プロモーション活動に対する賛否両論の反応の要因を詳しく分析します。その上で、より多くの人々の心に届く効果的なプロモーションの方向性も提案します。

デジタル・クライシス対策の業界トップを走る弊社のサービスに、ぜひお任せください。

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